お わ り に

昨年に引き続いて、ここまで「やる気・元気・活気のお店」のパートUを紹介した。

ご承知のように今や商店・商店街は全国的にみても衰退の方向を加速している。

この厳しい環境下でもこれまで培って来た伝統のよさを守りながら、新しい時代の

ニーズを取り入れ日々改革を目指している老舗。全く新しい発想を持って他に例を

みない業態転換に挑んでいるお店。大型店や組織チェーン店の真似られない小回り性・

便利性を駆使しての隙間商法で業績を伸ばしているお店等々本稿で取り上げた各店

に学ぶべき点は多々ある。

近隣商店の閉店廃業や超大型店・量販店等に顧客が一極集中するなかで、個々の

店舗としての立地環境は総じて不利な状況に置かれているにも拘らず、それらの悪条件を

少しでも克服して生き残ろうとする姿勢そのものが活力であり「活性化に向けて独自のノウハウ」

を生み出している。

かつての商店街全盛時代、駅前通りの一等地で立地にあぐらをかくごとく商売をしてきた延長

線上で、今なお売上不振をボヤキ続けている他力本願のお店も少なくない。ここに掲げたお店は

必ずしも良い場所に立地しているわけでは無い。むしろ独自性・新規性・市場性を徹底して追及する

姿勢での取り組みから今日がある。

IT革新、少子高齢社会の到来、消費者ニーズの多様化、団塊世代の大量定年退職、地球温暖化

からくる異常気象の頻発、急激な技術革新の進展、ビジネスのグローバル化等々経営環境の変革は

急激である。最早これまでの延長線上でお店の経営を云々することは出来ない。今までとは違った

視点・角度と発想でお店の経営を考えて、如何にすれば大型店や他店との違いが出せるのか真正面

から取り組み積極果敢に行動する時である。