6.攻めの営業とアフターケアーで量販店の弱点を突く
ナカデン(矢田山) 中西 昌司氏
昭和32年創業、昨年50周年記念大売出しを開催。先代から引継いで2代目となる。市内田中町で15年
の後、この矢田山で35年営業を続けている。店舗はシャッター通りと化してしまった矢田山商店街の中央
に位置しているが、同商店街も今では当店以外大部分が撤退している。この厳しい店舗立地の中で孤軍
奮闘を続けている、とする見方になるが、当店からすれば、商店街の衰退はたいして問題になっていなよ
うである。なぜならば、店売りよりも外販が主であること。顧客はお店周辺地域の住宅街に集中していること。
一寸した電気工事や家電器具のメンテナンスにも素早く小回りを効かした対応が可能であること。家電量
販店・大型店と比べれば確かに品揃えは限られているし、値引の幅も厳しい面は否めないかもしれないが、
長い目で見ればアフターケアーの面ではカユイ所に手が届く、
特定の商品だけでなく、家庭の電化全般について総合的に相談が可能であり、身近にいて対応してくれる
心強さがある。地域のお客さんにとってはこれ程便利な電気屋さんは無いわけで、貴重な存在といえる。少子
高齢化が進めば進むほど近くのお店から来てもらえる有り難さは何ものにも代えがたい。
当店はまた、単に外販一辺倒でもなく、メーカーとの協力を得てお店独自の展示会を開催している。開催
時期は季節に応じて店頭では、4、12月、奈良ロイヤルホテルでは6、10月となっている。外販、店売り、そして
展示会と多角的にお客様との接触の機会をつくることでお店の実力・技術力をアピールすることに?がっている。
こうした着実で地道な取り組みがあればこそ、唯一商店街で生き残り、量販店を向こうにまわした互角の戦い
に挑むと言えるのである。
お店は本人と営業マンのほかにお母さんの中西ヒサ子さん(69)が切り盛りしている。
この春創業50周年を記念して、お店の大改装でリニューアル図るなど、積極経営を打ち出しており、近隣の
量販店にない独自路線で生き残りを図りつつ、次なる躍進を狙う事にしている。
(営業時間午前8時〜午後7時 定休日:月曜日 電話:0743−52−2680)