11.先見性を生かした経営の多角化で苦境を乗り切る
マルヨシ(近鉄郡山駅前) 吉本博保氏
近鉄郡山駅前西側改札口すぐに3階建てのマルヨシビルがある。この自社ビルの1階で宝くじ、
婦人洋品、クリーニング取次を営んでいる。最初のスタートは昭和47年で呉服商を平成14年ごろまで、
それに並行して昭和52年から平成15年まで洋品雑貨・ファンシーを営業しており、この後現在の婦人
洋品に切り替える。宝くじは平成14年からで、後にサッカーくじも付け加えている。クリーニング取次は
17年春からそれぞれスタートしている。いずれもその時々のお客のニーズに敏感に対応してきた結果
の転身であり、柔軟な発想のもとに着実に生き残って来た証でもある。自社ビルは平成4年に建設して
おり、不動産仲介業、生花業、美容業を営む方々がテナントとして入居している。なお、現在のお店は
業種的には若干広すぎるきらいもあり、売場の効率化を図る意味からも内々の話として、10坪程度は
現在入居されているテナントさんと競合しないという条件でお貸ししたいとしている。立地的には申し分
なく乗降客相手の商売には打ってつけと言える。
お店の転身について、呉服商からのそれは、少子化と洋風化が引き金になっていることには違いないが、
元々市内での同業者も多い中で余分な競合は極力避けたいとする気持が働いたものと思われる。宝くじ
とクリーニングの取次は乗降客相手に即対応可能な好立地にあることが決め手となっている。宝くじに関して、
平成14年に1億円の当選者を出していることからしても、人気の売場であることには違いない。
いつもご夫婦揃ってなか睦まじくお店を切り盛りしており、ご本人は全体の段取りを、奥さんは接客応対にと
多忙な日々である。ご両人とも勤勉で大らかなお人柄。駅前という好立地にあぐらを掻く事無く常に一歩先を
見つめながらお仕事の研究にも余念が無い。
(営業時間:午前9時〜午後7時30分 年中無休 電話:0734−52−0778)